普段、何気なく見ている競馬のレースに出走している馬たちは、そこに至るまでどのような流れできているのか気になったことはありませんか?
一頭の馬がデビューするまでには、たくさんの人間が関わっています。
今回は競走馬としてデビューするまでの道のりを順を追って説明したいと思います。
生産牧場と馬主
まずは生まれるもっと前、種付けまでさかのぼります。
種付けの場合、生産牧場で種付けするわけですが、お母さんとなる牝馬が牧場の所有する馬なのか、すでに馬主がいる牝馬なのかで、所有権は変わってきます。
馬主がいる牝馬であれば、種付け料も馬主自身がお金を出すわけですから、産まれた仔も馬主の所有となりますが、牧場の所有する牝馬であれば、種付け料も牧場持ちで、産まれた仔はセレクトセール等に出され新たに馬主となる人たちに買われていきます。
時期としては0歳から1歳で毎年7月に開催されているようです。
それまでに生産牧場は何もしないかと言われれば、そうではありません。
そのセレクトセールまでにいかに高い値がつくかが肝なので、セールまでの育成も牧場の腕の見せ所です。
例えば、怪我をさせないことはもちろん、人に慣らす、精神的負担を軽減させる等をセールまでに育成します。
そして、セリで落とした新たな主人に引き渡すのが生産牧場の役割です。
馬主と厩舎
馬主になるタイミングについては上記で述べた様に変わってきますが、そこから2歳になるまで牧場で育成されるのですが、そこでは主に躾や乗馬に慣れさせる、基礎体力作りなどをします。
そして2歳になればタイミングを見て厩舎に預けることになります。
厩舎とは調教師が管理する施設であり、競走馬をレースに出走させるための調教が始まります。
この調教師無くして競走馬がレースをするのは不可能です。
普段テレビなどで何気なく見るスタートの光景。
簡単にゲートを出ていると思ったら大間違い。
ゲート試験があるように、簡単にゲートを出れるようになるまでにはかなりの調教が必要なのです。
そしてこの時、馬主は調教師に預託料を支払わなければなりません。
レースは主に調教師の判断で出走レースを決めますが、馬主との相談を経てやっとデビューとなるのです。
デビュー戦は、厩舎の厩務員や、牧場での世話係などを含めて考えると、一頭の競走馬がデビューするまでには、たくさんの人間のドラマが詰まった瞬間なんですね。
そんなことを思いながら競馬を楽しむのも大切かもしれませんね。
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