G1開催日の競馬中継で「本馬場入場」という言葉を聞いた事があるかと思います。
本馬場入場が始まると、出走馬が順番にコースへ出ていって、待避所へと駆け抜けていくのですが、コースに出てきて待避所まで走っていく流れの事を競馬の専門用語で「返し馬」といいます。
今日はその返し馬の見方と、重要なポイント3つについて紹介したいと思います。
返し馬とは?
返し馬は、人間でいうところのウォーミングアップ的な意味合いを持ちます。
レースの時のように、トップスピードで走る事はほとんどありません。
それぞれの騎手がそれぞれの馬に合う形で返し馬を行っていきます。
返し馬のどこを見ればいい?3つの見方
では、返し馬を見る時はどこに注目すればいいのでしょうか?
走っている時のフォームをチェック
パドックでの周回中は歩く姿しか見られないので、返し馬の最中に走っている時のフォームをしっかりチェックしておきましょう。
パドック解説で「コズミ」という専門用語がよく出てきますけど、コズミは人間でいう筋肉痛の状態である事を指します。
コズミがひどいと、脚の運びがガタガタして、レースで結果を出す可能性が極めて低くなりますから、脚の運び方がスムーズなのかどうか、というところを重点的にチェックしてください。
騎手とコンタクトが取れているのかをチェック
馬と騎手の呼吸が合っているのか、というところも重要なポイントです。
特に、騎手が初騎乗の場合は要注意。
ベテランの騎手やリーディング上位の騎手は初騎乗でもアジャストする事が多いです。
しかし、実績があまりない騎手や若手騎手は呼吸が合わないケースも多々ありますので、騎手が馬をしっかりコントロールしているのかどうかを念入りにチェックしてください。
パドックとの差をチェック
返し馬も馬の状態を把握するポイントではありますが、パドックでの状態と返し馬での状態を上手くリンクさせる事が何よりも重要です。
例えば、パドックでイレ込んでいた(テンションが高い)馬がいたとしましょう。
パドックでイレ込むと余計な体力を使ってしまい、マイナスに作用する事がほとんどですが、返し馬に行った時にイレ込みが解消していれば、マイナスを最小限に抑える事に成功した、と判断できるのです。
逆に、パドックでは落ち着いていたのに、返し馬に行くとイレ込んでしまった、という馬は評価を下げる必要があります。
以上のように、パドックと返し馬での状態の差を注意深く見ていく事が大切です。
まとめ
返し馬は、馬券を買う前に馬の状態をチェックする最終工程になります。
レース発走15分前に行われる事が大半ですので、返し馬を見てから馬券検討をしていると、馬券を買うまでの時間が限られてしまいますよね。
少なくとも、パドックが終わる段階で軸馬と相手の馬を決めておいて、意中の馬の状態をサラッと確認する、という形での返し馬を見る事をおすすめします。
最初から返し馬だけで馬の状態を把握するのは無理がありますから、まずはパドックを見て、その後に返し馬を見る、というサイクルを習慣づけるところから始めてみてくださいね。
こちらの記事もおすすめ
>> 初心者必見!競馬を見る、買う時に欠かせない競馬の専門用語20選