競馬の格言の1つに「馬7割、騎手3割」という言葉があります。
レースの結果に与える重要度の割合を表した格言で、競走馬の絶対能力の有無が勝敗を分けることを意味しています。
でも、騎手が競走馬の足を引っ張るような騎乗をしてしまうと、絶対能力が高い競走馬であってもレースで良い結果を残すことはできません。
特に、レースで「かかる」ようなことがあると、好走する確率が一気に下がってしまいます。
ここでは、競馬の代表的な専門用語である「かかる」とはどういう意味なのかをご紹介するほか、「かかる」ことでレースにどんな影響を及ぼすのかを動画を交えながら解説していきます。
競馬でかかるってどういう意味?
「かかる」は、競走馬がレースで気性の激しい部分を出してしまい、騎手が競走馬を制御できていない状況のことをいいます。
競馬中継の中で「折り合いを欠く」という言葉がでてくることがありますが、「かかる」と同じ意味になります。
競走馬は生産牧場等で激しい気性を矯正するトレーニングを徹底して行い、気の悪さを解消してから競馬のデビューを迎えます。
でも、競馬場に行ってテンションが過剰に上がったり、コンビを組む騎手との呼吸が合わないとレースで「かかる」面を出してしまいます。
かかるとどうなる?レースへの影響は?
「かかる」競走馬は無駄にスタミナを消費してしまいますので、レースで惨敗するケースも少なくありません。
実際にレースでかかっている競走馬の様子を2013年・シンザン記念(G3)の動画で見ていただきましょう。
注目していただきたいのは、6番のネオウィズダム(岩田康誠騎手)。
まずまずのスタートを切り、馬群の中で末脚をためようとしたのですが、ネオウィズダムは岩田康誠騎手の指示を無視し、先行集団に取り付こうとしています。
なぜ指示を無視していることが分かるのか、というと、騎手が手綱を精一杯の力で後ろに引っ張り、ジェットスキー状態になっているからです。
動画の1:11~1:19の部分で、岩田康誠騎手の騎乗姿勢と他の騎手との騎乗姿勢が全然違うことが分かりますよね。
かかってスタミナを消費したネオウィズダムは、直線で鋭い末脚を引き出すことができず、16頭立ての12着に負けてしまいました。
ネオウィズダムのように、派手にかかる競走馬はそこまで多くないものの、2歳馬や3歳馬といった若い競走馬は気性の荒さが目立つケースも少なくないので、馬券を買う時は注意してくださいね。
まとめ
レースでかかった競走馬のすべてが好走できないわけではありません。
でも、競馬は騎手が制御しやすい競走馬の方が安定した成績を残せますので、過去にかかる癖を出していた場合は馬券の軸にしない方が賢明です。
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