鉄砲という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
鉄砲とは長期の休養明けでレースを使うことを言います。
そのため長期休み明けのレースで好走する馬を「鉄砲の利く馬」と言ったりすることもあります。
今回はそんな鉄砲の利く馬について見ていこうと思います。
競馬にとっての休みとは?
そもそも競馬とっての休みはどのようなことを差すのでしょうか?
競走馬は厩舎に入厩して、レースに出走する準備をする期間と牧場などに放牧され休養に充てる期間の2つの生活がほとんどです。
そのため牧場に放牧されていた馬が厩舎に戻り、調教などを積みレースへ出走することを休み明け、鉄砲などと言います。
休み明けの馬は身体が出来あがっておらず、本来の力を発揮できないケースも多いですが、休み明けでも自身の能力を最大限に発揮できる馬もおり、そのような馬に対して鉄砲が利くという言葉が使われます。
休みの期間や理由
競馬新聞などではそれぞれの競争馬がこのレースに臨むまでの、間隔を中○週として表記しています。
一般的な競争馬の場合、レースの間隔は中3~5週ほどが多く。
この程度の間隔の場合は休み明けとは言われないケースがほとんどです。
競馬新聞や雑誌などでは、主に季節を跨ぎ、3ヵ月ほどのレース間隔が空いた場合の休養を休み明けと休養明けと言う場合がほとんどです。
また休養の理由が牧場での静養とための休養なのか、骨折などの怪我による休養なのかなども同時に記載されています。
鉄砲の利く馬はどんな馬?
競争馬は基本的に休み明けから1走から2走挟んでからが能力のピークを迎えると言われています。
そのため目標のG1や重賞レースを目標に逆算して休養やレースを使うことがほとんどです。
休み明け2走目だから、勝負気配だ、一度叩いて上積みがあるここがチャンスだ、などと言われることにも繋がってくるのです。
鉄砲が利く馬は、これには当てはまらないため、本来は割り引く要素である休養明けでもしっかりと能力を発揮することができるのです。
もちろん馬の能力やタイプによって鉄砲向きの馬もいれば、厩舎やオーナーの意向で鉄砲が利く調教やローテーションを組まれる場合も多いのです。
昨年引退したモーリスは、デビュー当時から腰の状態があまり良くなかったため、堀調教師とオーナーの意向で常にレース間隔をあけてレースを使われてきました。
そのため2015年のマイルチャンピオンシップでは前走の安田記念から大凡半年の休養を挟みながらも、圧勝できました。
このように馬の状態やタイプに合わせて、陣営が鉄砲の利く馬づくりをしている場合もとても多いのです。
鉄砲を予想に活かすには?
鉄砲を馬券の予想に活かす際にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?
ここで大切になってくるのは馬の過去の成績と厩舎の特性をしっかりと知ることです。
鉄砲が利く馬は過去のレースでも、休み明けのローテーションで勝っているケースがたくさんあります。
逆に休み明けの成績が良くない馬は、陣営のコメントや調教の時計が良くても、疑って見ることも大切です。
また先述のモーリスのように、厩舎の特性から見ることも大切です。
堀調教師は1頭の馬としっかり向き合って、その馬の特性を引き出す調教をそれぞれに課し成績を残しています。
そのため、堀厩舎の実績馬が長期の休み明けでレースに臨んできた場合は、しっかりとその休養やローテーションの理由を見極めることも大切ですね。
もちろんこれは堀厩舎だけに限らず、鉄砲で走る調教を行っている他の厩舎にも言えることです。
馬のタイプはもちろん、調教師の方針や実績を見て、その馬の鉄砲をどう評価するかが馬券的中においての鍵になりそうです。
まとめ
鉄砲とは主に3カ月以上の休養を挟んだレースで好走する馬のことを差します。
鉄砲が利く馬は、馬のタイプはもちろん調教師の方針からもわかることがあります。
予想に活かすためには過去のレース結果や調教師の実績をしっかりと確認し、その馬にとって鉄砲の良し悪しを見極めることが大切です。
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